▼健康と食事
山形市保健所長 山下英俊
生き生きと長生きしたいというのはわれわれの願いです。長生きの指標として平均寿命がありますが、健康で活動できる期間を健康寿命といいます。健康寿命とは自立して生活できる期間で、これを延ばすというのは平均寿命を延ばすのと同じようにとても大切です。市では「山形市健康づくり21」という健康プランを推進して、市民の健康寿命も平均寿命と一緒に延ばすことを目指しています。
市の健康寿命に影響をあたえるのは、認知症、運動器疾患(骨折・転倒、関節疾患)、脳卒中(脳血管疾患)の3疾患で、全体の約80%を占めていました(平成27・28年度に要介護2以上になった原因分析による)。対策としては、例えば、脳卒中の発症を防ぐためには、発症原因となる高血圧、肥満、糖尿病、脂質異常症などに対処する必要があります。これらを引き起こす原因として、喫煙や食事の内容が関連します。
食事の内容としては、塩分、炭水化物、脂質などの取りすぎに注意が必要です。しかし、ダイエットとして特定の成分のみを極端に制限すると健康がかえって損なわれます。バランスよく必要な栄養を食事で取ることがとても大切です。そして、食事はおいしく楽しめる料理がいいですね。市ホームページでは、減塩や栄養バランス等に配慮したメニューを提供している「SUKSK(スクスク)メニュー提供店」を紹介しています。このメニューの認定基準は、食塩控えめ、野菜たっぷり、栄養バランス、その3つの基準を満たしたSUKSK三ツ星メニューの4種類です。市保健所ではSUKSKメニュー提供店を紹介したチラシの他、市食生活改善推進協議会や市内の高校生が考案したSUKSK減塩・野菜たっぷりレシピ集を作成しています。市役所や市保健所に置いてありますのでどうぞご活用ください。
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